パワーアップして豊かな人生 > パニック障害の症状と原因

パニック障害の症状と原因

1. パニック障害の症状とは?

「パニック障害」という言葉を最近よく耳にするようになりましたが、そもそもどんな症状なのでしょう。パニック障害は決して珍しい病気ではなく、100人中2〜3人は発症すると言われています。新しい病気のように思ってしまいますが、昔からあった症状で、それまでは不安神経症の発作と呼ばれていました。その典型的な症状が、突然に起こる動悸や眩暈が繰り返し起きる状態だったのです。パニック障害には、大きく分けて、「パニック発作」、「予期不安」、「広場恐怖」と言われている三つの症状が挙げられます。この中で特に注意が必要なのが、パニック発作です。パニック発作とは、急に強い不安感に襲われ、それが繰り返し起こる発作なのですが、この発作がパニック障害の引き金となる症状になってしまうのです。また、予期不安とは、あの恐ろしいパニック発作がまた起きるのではないかという不安感が常にあることを言います。パニック発作を繰り返すごとに、この不安感はさらに強まり、症状が悪化していく原因となります。最後に、広場恐怖とは、パニック発作が起きた時にすぐに逃げ出せないような場所を避けることです。もしくは、以前にパニック発作が起きた場所なので、もう一度その場所へ行くと発作が起きる気がするため、その場所を避けるようになることを言います。パニック障害は、未だ心臓や脳、呼吸器などの病気と間違えられやすく、適切な治療がされていないケースが見られます。早期に発見し、専門医の診療を受けることが、パニック障害の治療には一番効果的です。


2. パニック障害かどうかを確認するためには?

パニック障害かどうかの診断方法は、単にパニック発作が起こったかどうかということだけではありません。「予期不安」、「広場恐怖」といった、パニック障害の症状も発症しているかどうか、発症していればその症状の経過はどうかという確認も重要とされています。また、発作の原因が薬や甲状腺機能亢進症、心臓や呼吸器など身体の異常で起こっていないかどうかを調べるために、身体の検査も行います。例えば、発作が起こった時に激しい胸の痛みを感じたという場合には、狭心症や心筋梗塞の疑いがないかを検査するのです。パニック障害は、以下のような問診を中心とした一定の基準に従った診断が行われます。 ・発作時にどのような症状があるか ・初めて発作が起こったのはいつか ・最近の発作はいつ起こったか ・どのくらいの時間にわたって発作が続いていたか ・今までに発作を何回くらい経験しているか ・発作が起こってから今まで、どのような気持ちでいたか ・発作のきっかけ、原因として思い当たるものはあるか ・身のまわりで、最近、何か大きな変化や事件は起こらなかったか ・仕事の内容や人間関係など、日常生活でストレスを感じているものがあるか パニック障害については、軽い症状のものから重い症状のものまで様々な症状があります。そのため、実際には広場恐怖を伴う慢性化したパニック障害と、広場恐怖を伴っていない軽度のパニック障害の二つに分けられる場合もあるのです。


3. パニック障害の原因とは?

パニック障害の原因は、未だはっきりと解明されているわけではありません。パニック障害の原因としてよく挙げられているものに、ストレスやその人の性格、生活環境などがありますが、今のところパニック障害との関連性が明らかになっていないのが現状です。けれど、最近になって、脳内神経伝達物質が関係しているのではないかと言われるようになってきました。そもそも、人間の脳には、脳内で情報交換したり、脳からの命令を身体に伝えたりするための無数の神経細胞(ニューロン)があります。その神経伝達物質の中の「セロトニン」と「ノルアドレナリン」のバランスが乱れ、何らかの問題が生じたために、パニック発作や予期不安に陥ってしまうのではないかと考えられています。このような原因は脳の内部にあるために、いくら発作が起こった際に心臓や呼吸器の検査をしても異常が見つからないのです。近年では、パニック障害の原因は、「脳内神経伝達物質のバランスの乱れ」などの生物学的なものであるという考え方が主流でしょう。その他にも、パニック障害患者の家系は、うつ病やアルコール依存症などの発症率が高く、体質的な問題であったり、普段の食生活の乱れなどがパニック障害を引き起こしているという指摘もあります。パニック障害は、ごく最近になってやっと病気として広く知られるようになってきました。でも、まだ原因が明確ではないこともあって、他の病気と間違えられたり、周囲に理解してもらえなかったりというケースもあるみたいです。


4. パニック障害はどうやって克服する?

パニック障害を克服するための治療法として、現在、多く用いられているものに薬物療法があります。これは、抗うつ薬を利用してパニック発作を抑えるようにする方法です。また、精神療法もパニック障害の克服には有効であると考えられています。この精神療法には、「認知行動療法」や「自律訓練法」などがあります。認知行動療法は、予期不安や広場恐怖の原因となっている場所や状況に徐々に慣らしていく、または、もし発作が起こっても大丈夫だと認識させる治療法です。例えば、電車に乗ることが恐怖だと感じている場合には、誰かに付き添ってもらい、一駅だけ乗ってみる。その状態に慣れて緊張感が無くなったようであれば、今度は二駅乗ってみるという具合に少しずつ訓練していきます。けれど、この認知行動療法は一歩間違えると、さらに症状を悪化させてしまう可能性もあるので、専門医の指導に従い、無理をしないで慎重に行う必要があります。自律訓練法は、どんな時でも常に心身をリラックスさせる方法を身に付ける治療方法です。睡眠不足などの乱れた生活習慣や精神的なストレスがあった場合には、心身ともリラックスさせることは困難になりますので、生活習慣を改善することも大切です。パニック障害を克服するためには、まずパニック障害に有効な薬を利用した薬物療法を行いながら、同時に心理的治療も進めていくことが効果的だと言えるでしょう。


5. パニック障害で用いる薬の種類とは?

パニック障害の治療法に薬を用いることは、現在では明確な有効性が確認されています。処方されている薬は個人の病状によっても様々ですが、その中でも一般的にパニック障害に用いられている薬を挙げてみましょう。パニック発作を抑える目的で処方されている薬に、有名なSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)があります。この薬は抗うつ薬の一種ですが、パニック障害や社会不安障害などに効果がある副作用の少ない薬として現在注目を集めています。また、心臓や循環器系への影響も少ないので、誤って多量に服用したとしても致命的な事故には至らないメリットがありますが、その反面、効果が現れるまでに少なくとも2週間〜1ヶ月、人によっては2、3ヶ月もの長い時間が掛かる場合があります。その他に処方される薬としては、「メイラックス」があり、これは作用時間が長く1日2回の服用でも十分な効果があるでしょう。「レキソタン」という薬には強力な抗不安作用があり、これは恐怖症や強迫性障害にも有効であるとされています。ベンゾジアゼピン系抗不安薬の一種に「デパス」があり、これは即効性があるためにパニック発作が起こったり、広場恐怖を感じたりした時点で服用すると効果的です。パニック障害のために薬を服用する際には、単に発作を抑えるだけではなく、不安症状を改善することも目的の一つであると言えます。そのためにも、薬の長期間の服用が必要となってきますので、医師の適切な指導の下、服用を勝手に中断することのないようにしましょう。


6. パニック障害に効果のある漢方薬って?

パニック障害の治療に薬が有効なことは現在では解明されていますが、実は東洋医学による漢方薬の服用もパニック障害には効果的であると言われています。そもそも、パニック障害という言葉は最近になってよく耳にするようになったため、まるで現代の病気のように感じているかもしれませんが、実は昔からあった病気の一つなのです。そのため、漢方ではパニック障害は「奔豚気病」と呼ばれていて、治療の対象にもなっています。また、漢方におけるパニック障害の原因は、気・血・水の流れの滞っていることが主な原因とされていますが、今のところ詳しい原因は明確にはなっていません。パニック障害に処方される主な漢方薬には、次のようなものがあります。 ・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) 効果は、不安・動悸・不眠・のぼせ・めまい・便秘 ・柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) 効果は、発汗・微熱・悪寒・身体痛・食欲不振・吐き気 ・酸棗仁湯(さんそうにんとう) 効果は、神経過敏 ・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう) 効果は、喉異物感・動悸・めまい・吐き気・食欲不振・自律神経の調節作用 ・茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう) 効果は、喉異物感・動悸・不安 漢方薬はその人の体質や症状に合わせて処方されるものなので、勝手に服用する漢方薬を判断せずに、まずは専門家に相談するようにしてください。


パワーアップして豊かな人生へ戻る