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めまいの治療とうつ病

1. めまいは漢方薬で治療できる?

めまいの種類は、急性なのか慢性なのか、回転性なのか非回転性なのかなど、様々あります。もちろん、めまいが起こっている原因の病気によって、治療方法も変わってくるのですが、今回は漢方で治療するというところに視点を置いてみました。漢方の視点からいうと、めまいは「水毒」という体内の水分の代謝異常が原因で起こっていると考えられます。めまいを引き起こすメニエール病は、まさに代謝が悪くて内耳のむくみが起こるのが原因だといわれており、この水毒という状態にあるといえます。ただし、くも膜下出血や脳梗塞が原因で起こるような急性のめまいに対しての治療は、即効性のない漢方薬で行うのではなく、緊急に処置する必要があるので注意してください。めまいの治療に使用される漢方薬として代表的なのは、「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」です。この漢方薬はめまいの他にも、頭痛や手足の冷えなどを治療する際にも処方されます。白朮には利尿作用があるので、これで水分代謝の循環を良くしていくのです。また、「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」も、めまいにはよく処方されるでしょう。こちらの漢方薬もめまい以外に、立ちくらみや動悸、息切れの治療に使用されています。茯苓には利尿作用があり、蒼朮には体内の水分代謝を良くする働きがあるので、これで水分の偏りをなくし、バランスを保っていきます。めまいの治療に漢方薬が有効なこともありますが、漢方薬だけに頼らず、めまいが起こっている原因が何なのか、病院へ行って検査して、その原因を排除していかなくてはいけません。


2. めまいを手術で治療する?

めまいが起こった際、めまい以外にも吐き気を感じたり、頭痛があったり、症状は様々あると思います。とはいえ、通常、ほとんどのめまいは、抗めまい薬などの薬を使って治療していくことが多いです。薬を服用することが困難である場合には、点滴などを使用するケースもあるでしょう。投薬治療を行っても、めまいが頻繁に起こってしまったり、症状がなかなか改善されず、仕事や日常生活に支障をきたしてしまう場合には、手術をすることもあるようです。また、手術まではしなくても、耳に点耳薬を入れて治療していくケースなどもあります。では、手術に至ってしまうめまいのケースとは、どのような病気があるのでしょうか。手術が必要となるめまいを起こす病気として代表的なのは、「メニエール病」です。メニエール病はめまいだけを起こすのではなく、めまいを起こすと同時に、耳鳴りや難聴も起こします。普通ならめまい発作が起こらない時には症状が何も出ないのですが、めまいを繰り返し起こしていると難聴や耳鳴りが残ってしまうこともあるのです。薬でめまいを起こす回数を減らしていくこともできます。ただ、薬を服用してもめまいの回数が減らず、日常生活に支障をきたすようになったら、内リンパ嚢開放術という手術が必要でしょう。メニエール病以外でも、症状がひどくなってしまった場合には手術が行われます。例えば、「聴神経腫瘍」です。最初は片耳の耳鳴りだけだったのに、除々にめまいやふらつきなどの症状が現れてくるようなら、手術が必要になります。


3. 理学療法でめまいが改善する?

めまいの治療法は、その症状や原因によって薬物治療を行ったりと様々ですが、今回は理学療法について説明していきます。理学療法というのは、体操やストレッチなどの運動療法を行う治療法です。また、物理療法といって、日常の動作の訓練を光や熱、電気を使って行うこともあります。このような療法を体に障害がある方に対して行い、機能や能力における障害を予防したり、回復させたりするのが理学療法です。説明だけだと難しい治療のように思われがちですが、そんなことはなく、医師の指導の元で行えば、安心して受けることのできる治療法の一つでしょう。理学療法は医療行為になりますので、必ず医師の指導に従って行う必要があります。めまいと理学療法にはあまり関わりがなさそうですよね。でも、良性発作性頭位めまい症という病気の際の治療法として、とても効果的だといわれています。良性発作性頭位めまい症は、起き上がろうとした時や姿勢を変えようとした時に、内耳の前庭器官に異常が発生してめまいを起こすという病気です。どのように理学療法で治療を行っていくかというと、めまいが発生する原因となっている内耳の半規管内の耳石を元に戻すために、体や頭を医師の指導通りに動かします。しかし、この理学療法だけを行えば、めまいが完治するというわけではありません。理学療法だけでなく、薬物療法などを併行して行っていかなくてはならないでしょう。


4. めまいと、うつ病の関係性って?

めまいと同時に、耳鳴りや難聴を感じて、耳鼻科に行って薬を処方してもらったけど、いまいち症状が良くならないなんて方も少なくないでしょう。めまいなどの多くの不快な症状の原因として、ストレスからくるうつ病や自律神経失調症があげられています。このようなうつ病などが原因で起こるめまいのことを「心因性めまい」というのです。実際に耳鼻科に行って診断してもらった患者さんのうち、5〜30%の患者さんが、この心因性めまいだと診断されるそうです。心因性めまいの場合、内耳や中耳、三半規管には全く異常がないでしょう。めまいには二種類あって、天井が回転して目がグルグル回るようなめまいと、足元がフワフワして足取りがおぼつかなくなってしまうめまいがあります。心因性めまいの場合は、後者のフワフワするようなめまいが起こるのです。うつ病と診断され、クリニックに通院している患者さんの約7〜30%の方にめまいの症状がみられるといわれています。うつの状態である時にめまいが発生してしまう原因やメカニズムは、はっきり解明されていません。ただ、うつの状態が交感神経に影響を与え、めまいを起こすと考えられています。他にも、セロトニンやアドレナリンの働きが低下してしまうことによって、平衡感覚に影響を与えてしまい、めまいが発生するともいわれているようです。心因性のめまいだと診断された場合には、耳鼻科でめまいの治療を行っていても良くならないでしょう。心療内科やクリニックに通って、うつ病の治療を受けることによって、めまいも改善されていくはずです。


5. めまいは点滴で改善できる?

突然、めまいが起こってしまった場合、薬を飲んで安静にしていれば、ほとんどのめまいは治まります。しかし、めまいだけでなく、耳鳴りや難聴、立ちくらみ、動悸などが同時に起こるケースも少なくありません。もし、めまいと同時に吐き気や嘔吐がある場合には薬を服用できないですよね。そんな時には、点滴でめまいを治療することも可能なのです。それに、吐き気や嘔吐がなかったとしても、何らかの理由で経口薬でのめまいの治療を行えない場合には、点滴で治療を行うこともあります。その際、応急処置として用いられるのが、炭酸水素ナトリウムです。水分バランスの偏りでめまいが起こるといわれているので、この炭酸水素ナトリウムで偏った水分バランスを整えます。どのような原因によってめまいが起きているかによって使用する薬は変わってきますが、めまいの治療に主に使用されている薬はメイロンです。この薬は太平洋戦争時にパイロットが乗り物酔いしないようにと開発された薬です。他にも、めまいを発症した原因がストレスを強く感じたことによるのであれば、鎮静剤を点滴したりもします。この時に使用する薬は、抗不安薬であるセルシンなどです。また、めまいと同時に突発性の難聴を発症する場合もあるでしょう。この場合には、できるだけ早く、水溶性ハイドロコートンという薬を生理食塩水で溶かしたものを点滴しなくてはいけません。突発性難聴はとても危険なので、早急に点滴して処置する必要があります。上記で説明したように、めまいの種類は様々ですし、同時に起こる症状も違うため、処置の仕方も必ずしも点滴であるというわけではないのです。


6. 鍼灸でめまいが改善する?

薬物治療などを行い、通院していても、なかなかめまいが改善されないケースもあります。もし、めまいが改善されず、お悩みの方がいらっしゃったら、鍼灸治療を一度試されてはいかがでしょうか。病院で処方された薬を服用してもめまいが改善されなかったのに、鍼灸治療を行ってから、めまいがほとんど起こらなくなったなんてことも少なくありません。めまいを悪化させてしまう原因の一つとして、よく自律神経失調症があげられます。鍼灸治療で副交感神経を刺激してあげることで、ストレスや緊張を取り除いてあげることができるのです。副交感神経には気持ちをリラックスさせたり、鎮静させたりする働きがあるので、自律神経のバランスを整えるのに鍼灸治療は最適なのですね。全く関係がないと思われがちですが、手足の冷えからくる筋肉の緊張が肩こりなどを発生させ、この肩こりがめまいの原因となることもあります。鍼を凝り固まっている筋肉部分に打つことで、滞っていた血流の循環が良くなり、全身の血の巡りがスムーズになるために、めまいを改善することができるのです。鍼灸では、同じめまいだからといって、どの患者さんにも同じところに鍼を打つわけではありません。患者さんによってめまい以外に抱えている症状が違うので、その症状に合った部位に鍼を打っていきます。鍼灸治療の考え方としては、めまいの改善だけを行うのではなく、体を健康な状態にして、さらに、心の状態も健康に改善していこうというのが最大の特徴でしょう。


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