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吃音症の治療

1. 吃音は薬で治る?

吃音の治療で病院に行くと、まずは薬を処方されますが、残念なことに吃音の特効薬となる薬は今のところありません。でも、心理的な要因で吃音になっている場合には、薬で不安を和らげることで症状を緩和させることが可能になります。吃音で処方される薬は、直接吃音の改善に繋がるものではなく、あくまでも対処療法のための薬です。吃音の薬としては、うつ病と同様に、精神を安定させる薬や神経をリラックスさせる抗不安薬などが処方されます。具体的には、ルボックスやレキソタン、アモキサン、セパゾンなどが処方されることが多いでしょう。これらの薬には、不安な気持ちを取り除き、精神を安定させる効果があります。また、最近出てきた新しい薬では、SSRIなどが挙げられます。SSRIは比較的効果の高い薬として知られていますが、人によって合う合わないがあるようです。それに、吃音の原因によっては、効果の出る人もいれば、全く改善されない人もいるでしょう。薬を使って治療を行う場合、症状緩和の効果もありますが、逆に副作用が起こる場合もありますので注意が必要です。薬によって効果や持続時間に違いがあるように、副作用にも違いがあります。眠気や吐き気、のどの渇き、血圧の上昇などの副作用が出る場合があるので、自身の勝手な判断で服用を止めたり、量を増やしたりはせず、しっかりと医師の指示に従って服用してください。また、吃音の薬はすぐに効果が現れるものではありません。二週間ほどを目安にして服用すると良いでしょう。


2. 呼吸法で吃音を改善する?

吃音の改善には、正しい呼吸を行うことが必要になります。正しい呼吸法とは、一般的に腹式呼吸のことを言います。腹式呼吸は、息を吸うとお腹が膨らみ、吐いた時にはお腹が凹む呼吸法です。胸や肩が息で押し上げられ、リラックス効果が得られます。吃音は緊張することで、症状の悪化へと繋がりますので、リラックスできる腹式呼吸で呼吸することは吃音の緩和にとても効果的です。逆に、胸式呼吸で呼吸をすると、交感神経を刺激し、身も心も緊張状態になってしまうでしょう。吃音の症状のある人の多くは胸式呼吸であると言われており、人前に出て緊張し、焦れば焦るほど胸の一部でしか呼吸ができなくなります。そして、交感神経が高ぶった状態が続くことで、吃音が悪化してしまうというわけです。不自然な呼吸になるのを防ぐためにも、意識して腹式呼吸を取り入れてみてください。腹式呼吸のやり方は至って簡単です。誰でも手軽に、お金をかけずに実践できるので、ぜひ試してみてくださいね。まず、お腹に手を当てて、息を吸う時にお腹に意識を集中して膨らますようにします。吐く時は、細く長くゆっくりと息を吐いてみましょう。そこでお腹が凹んでいけば、腹式呼吸ができていると言えます。吃音の人でも、カラオケに行って歌っている時には症状が出ない人がいます。カラオケで歌っている時には、腹式呼吸によって息を吐き、お腹から声を出すことができているためです。他にも、腹式呼吸はヨガの呼吸法や座禅の呼吸法としても有名でしょう。心を落ちつける、リラックスさせるという点で共通していますよね。吹奏楽器の演奏者や歌手なども、最初は腹式呼吸の練習をするほど、日常で多く使われている呼吸法になります。


3. 催眠療法で吃音症を治療する?

吃音の治療方法の一つに、催眠療法があります。催眠療法は、催眠によって吃音を治療していく方法です。数ある心理療法の中でも、比較的短期間で効果があらわれる方法だといわれており、セラピストや催眠療法士によるカウンセリングを受けて治療を行っていきます。アメリカの医療機関では、吃音の治療に広く催眠療法が取り入れられており、実際に吃音治療において多くの改善事例があります。催眠療法を行う一番のメリットは、催眠術によって催眠状態になることで無意識のうちに心が解放された状態になることです。催眠療法は、開け放された心に入り込み、自分でも気づいていない、意識していない部分の悩みを改善すると言われています。吃音は自分が吃音症であるという認識が強くなればなるほど重症化していくことが多いため、吃音症を改善しなければと思うと却って、焦りや不安が大きくなり、重症化してしまうのです。催眠療法では、吃音の原因であるあがり症や不安、トラウマなど、心の奥にある悩みを上手く引きだし、潜在意識にダイレクトに働きかけ、心の奥にある否定的な部分を肯定的な方向へと導いていきます。このように、マイナスイメージの影響をなくして、プラスイメージを潜在意識にインプットしていくことが吃音の緩和へと繋がると言われているのです。催眠療法による治療は、吃音に限らず、必ずしも効果があるものではなく、効果の有無は人それぞれでしょう。ただ、薬のような副作用を伴わない治療法ですから、一度試してみる価値はあるかもしれません。催眠療法は吃音の治療以外にも、心の病や食べ物の好き嫌いをなくすことにも効果的だと言われています。


4. ツボ押しで吃音症を治療する?

吃音の治療方法の一つに、ツボ療法があります。ツボの刺激で吃音を改善することが可能になるのです。人の体には数多くツボが存在していますが、その中で吃音に効果のあるツボとしては、イライラ、不安、緊張を和らげるツボ、精神を安定させてリラックスさせるツボがあげられるでしょう。残念ながら、直接的に吃音に効果があるという決定的なツボはありません。でも、吃音の原因となる要素を取り除くことで改善していけるはずです。吃音は緊張や焦り、不安が原因であることが多いので、これらを解消するツボを押すと良いでしょう。吃音の改善に繋がるであろうツボには、「労宮」や「神門」があります。労宮は手のひらの中心部、人差し指と中指の間を下りていったところにあるツボです。また、労宮の周りを手心といい、この部分を揉みほぐすことで、気持ちの高ぶりを落ち着かせてくれます。神門は手首の小指側の付け根のくぼみ部分にあり、ストレスの緩和、心を落ち着ける効果があります。腹式呼吸や深呼吸と合わせて刺激することで、より効果を発揮するでしょう。これらのツボは、どれも自分の手の届く範囲にあるので、いつでも押すことができます。吃音を改善する以外にも、リラックスしたい時や疲れを感じた時に押すようにするといいですね。ツボを押す回数や時間にはこだわらずに、痛いけど気持ち良いと感じる強さで指圧しましょう。強く押せばいいというものではないので、力加減はとても大切です。


5. 吃音に漢方は効果ある?

漢方薬は簡単にいうと、崩れた体のバランスを整えて回復させる薬です。漢方では、病名に対して一定の薬を処方せず、同じ病気でも証というものをたててから、症状に合わせた薬を処方します。吃音の原因は、ストレス、不安、緊張、焦りなどを要因とする場合が多くありますが、同じ吃音でも原因が違うことで処方される漢方薬が変わってくるのです。例えば、人と話をする時の緊張や不安などといった外部の状況によって起こる吃音の場合は、漢方では「気」の流れに乱れがあると考えます。「気」の流れを調節する「肝」が興奮してしまうことで、吃音の症状が発生するという考え方をするのです。このような場合には、芍薬(シャクヤク)や柴胡(サイコ)、釣藤鈎(チョウトウコウ)などの神経や筋肉の緊張を緩めてくれる薬を使います。漢方薬は西洋薬とは違って、人の体全体を調整する薬です。長い間服用しても副作用があまりないことから、年配の人や子どもにも安心して飲ませられると年々評価が高まっています。実際に漢方薬を服用して吃音が改善されたという声も多く見受けられます。漢方薬には、専門医がカウンセリングをして自分に合った漢方薬を調合してくれるものと、既に一定の漢方薬を調合して販売している既製品とがあります。金額的には、二週間で4000円前後と安いものでない上、一般的に処方される薬のような即効性はありません。最近では、健康保険の使える漢方専門の医療機関も増えてきているので、服用を考えている場合には、一度専門医に相談してみると良いでしょう。


6. 吃音を治すためにできる訓練って?

吃音の治療には、様々なものがあります。吃音の原因は主に心因性によるものということから、薬物療法、催眠療法、呼吸療法などによって、気持ちを落ち着け、リラックスさせるという治療方法がとられます。不安や緊張、ストレスを取り去ることで、吃音の症状の緩和に効果がありますが、それと同時にトレーニングをしていくことで、より効果があがるでしょう。吃音の原因の一つとして、声を出す発声器官のコントロールができていないこともあるためです。どれだけ心を落ちつけても、肝心の発声器官のコントロールが行えなければどうにもなりません。吃音症の人は、声を発する時に言いたい言葉を正しくスムーズに出せないという癖がついている場合があるのです。その癖を直すためのトレーニングを行うことで、どもることなくスムーズに話ができるようになります。癖には個人差があり、また、吃音の症状や年齢、生活環境によってもトレーニング方法が違ってきます。うまく音を出せるように、ゆっくりと音を伸ばす訓練を行う人もいれば、どもってもいいからとりあえず、繰り返し発声練習をする人もいるでしょう。忙しい社会人ならば、専門家によるDVDを見ながら自宅で自分のペースで行うこともできますし、小さなお子様なら、ことば教室などに通うのもいいでしょう。ことば教室は、大人向けに開催しているところもありますから、ぜひ利用してみてください。より本格的に、効果的なトレーニングをしたい場合には、医療機関に出向いて専門家によるトレーニングを行うこともできます。吃音に限らず、癖というのはなかなか治らないものですよね。トレーニングがすぐに結果に繋がることはないので、結果を伴うにはそれなりの時間がかかります。長期戦になりますから、モチベーション維持のためにも、一人でトレーニングするのではなく、ことば教室や医療機関でのトレーニングをおすすめします。


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