パワーアップして豊かな人生 > 乾癬の種類と症状

乾癬の種類と症状

1. 乾癬という病気の種類って?

乾癬とは、皮膚が赤く盛り上がり、その上に乾燥した白い垢が付着し、ぽろぽろと剥がれ落ちてくる皮膚の病気のことをいいます。乾癬には、現在のところ根本的な治療法がなく、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返し、患者を悩ませています。乾癬には色々な種類があり、一般的なものとしては尋常性乾癬、他にも、滴状乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症、膿庖性乾癬など、人により乾癬の症状には違いがあります。乾癬患者の90%は尋常性乾癬で、全身に百円玉大の皮疹が点在して、ふけのような白く薄いかさぶたのようなものが伴います。尋常性乾癬はアトピー性皮膚炎に比べると、痒みは少ないですが、症状が悪化したり、薬によっては強い痒みが出る場合があるでしょう。症状の悪化によって、発疹が繋がって大型化することもあります。症状を繰り返すことで慢性化し、自然に治ることはなかなかありません。滴状乾癬は、1センチに満たない小さな発疹が無数に散在する症状で、比較的症状は軽く、他の皮膚病と間違って診断されることもあり、悪化しない場合は乾癬として扱われずに自然に治っていくこともあるようです。体調不良の時や季節の変わり目などの細菌感染をきっかけに発症しやすく、繰り返し発症し、進行することで尋常性乾癬になってしまうこともあります。関節症性乾癬は、症状がリウマチに似ており、強い関節痛を伴います。症状は腫れるだけの軽い人もいれば、手足の指や背骨などの関節が変形するほど重度の症状が出る人もおり、場合によっては歩くことも困難になって、生活に支障をきたす場合もあるでしょう。乾癬性紅皮症は、皮膚が見えなくなるほど皮膚がむくみ、赤く炎症を起こしている状態をいいます。体温調節が困難になって倦怠感が生じ、症状が全身に及んだ場合には入院して炎症を抑える治療が必要になります。 膿庖性乾癬は乾癬の発疹に白い膿の袋が現れる状態をいい、2次感染症で死亡してしまう例があったほど乾癬の中でも特に症状が思い状態をいいます 厚生労働省に特別研究班が配置され国指定の難病とされ、現在、膿庖性乾癬による死者は少なくなりました。 膿庖性乾癬の治療は国の公費負担で治療を行うことができ、1000名ほどの患者が登録をしています。


2. 尋常性乾癬の症状って?

乾癬は老若男女に関係なく発症しますし、症状が出る箇所も人それぞれです。突然、症状が現れたり消えたりすることも多々あります。尋常性乾癬の患者は乾癬患者の約90%を占めており、頭や肘、膝や腰などの皮膚の表面に厚くて白い皮が付着し、それがぼろぼろと垢のようにはがれ落ちてくるなどの症状があることがほとんどです。水庖や膿庖はなく、カサカサした状態で、症状が悪化すると強い痒みを伴います。尋常性乾癬の皮膚は、細胞分裂が通常の2〜4倍の速さで行われるため、肌の表面に出てくる皮膚が大変もろい状態で、日焼けをした後のように白い粉をふいた状態になるのです。病変の部分は少しふっくらと盛り上がり、米粒大から手のひらよりも大きなサイスの皮疹もあります。最初はにきびのような小さな赤い吹き出物のようなものができてきて、それが少しずつ大きくなるにつれて厚い垢を持つようになるでしょう。ある時を境に症状は治まってきますが、数日するとまた同じところに発疹が出てくることも少なくありません。一度発疹ができて傷ついた部分や衣類などでよく擦れる部分は、特に繰り返し発症することが多く、症状もひどくなる傾向にあります。尋常性乾癬は、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返し、なかなか完治が難しいといわれています。また、尋常性乾癬は頭、肘、膝、腰などの皮膚以外にも、爪にも発症することがあり、爪が凸凹になったり、白くにごったり、欠けたり剥がれやすくなります。ただ、乾癬はウイルスや細菌などによる感染症ではないので、伝染の心配はありません。


3. 膿疱性乾癬の症状って?

膿庖性乾癬とは、一般的な乾癬の症状にプラスして、膿庖と呼ばれる皮膚に膿がたまったものがたくさんできる乾癬が重症化したものであると考えられている皮膚の病気です。膿は血液中の白血球が集まってできた物で、細菌は含まれないため、他の人に感染する心配はありません。膿庖性乾癬には、手足など体の一部に症状が出る場合と、全身に症状が出る場合があります。最初はニキビのような赤い斑点が皮膚にたくさんできるようになり、二、三日経つと急速に症状が悪化し、赤い斑点を囲むようにして膿がたまっていきます。発疹の他にも、寒気を感じたり、高熱が出るなどの倦怠感を感じることもあるでしょう。また、全身がむくんだり、関節が痛んだり、結膜炎などの目の炎症を起こす人もいます。全身に膿がたまることで、皮膚の機能を果たすことができず、体内の水分バランスを調整することも難しくなってしまいます。過去には、二次感染により死亡する例もありました。現在では、死者はほとんど見られませんが、症状によっては心臓や腎臓などに大きな負担がかかるので、高齢者や子どもの患者さんは特に注意が必要です。膿庖性乾癬は全身に症状が出た場合には特に症状が重くなり、命の危険もあるため、特定疾患に指定されています。保健所で手続きをすることで、医療費の一部を負担してもらうことができます。現在、日本では、約1000人の患者さんがこの制度を利用して治療を行っているのです。全身に症状が出るタイプの膿庖性乾癬になると、入院して治療をすることが必要になります。適切な治療を行うことで全身と皮膚の症状は治まりますが、完治することは難しく、膿は出たり消えたりを繰り返します。ただ、通常の尋常性乾癬に移行して、症状が軽くなることもあります。


4. 乾癬になったらどこの病院に行けば良い?

乾癬の疑いがある場合には、皮膚科を受診してみましょう。皮膚科で発疹部分を診察してもらえば、乾癬であるかどうかをすぐに判断してもらえます。皮膚科の中でも治療に関しては、乾癬やアトピーを専門にしている医療機関を受診することをお勧めします。一般的に、乾癬の治療の多くがステロイドや活性型ビタミンD3などを患部に塗る外用療法によるものです。外用薬でなかなか効果が実感できない場合には、内服薬を処方されます。乾癬やアトピー専門の医療機関ですと、外用薬や内服薬の他に、医療機器も最先端のものを使用して治療していくことが可能になります。ナローバンドと呼ばれる光線療法では、人工的に患部に紫外線を照射して症状を和らげてくれます。昔から日光浴が乾癬の症状をよくすることは知られており、その原理を生かした新しい治療方法です。ナローバンドは乾癬の治療に効果的な安全性の高い中波長紫外線を照射してくれるもので、一般の皮膚科にはない機器になります。また、乾癬やアトピー専門の医療機関では、バイオテクノロジーの技術で作られた新しいタイプの薬である抗TNFα療法での治療も可能になります。乾癬では、皮膚の症状以外にも様々な症状があり、身体的な苦痛はもちろんのこと、周りからの視線にストレスを感じたりして、人付き合いがうまくできなくなるなどといった精神的な苦痛を感じている人も少なくありません。乾癬やアトピー専門の病院では、薬や光線療法による治療だけでなく、食生活や生活習慣などあらゆる視点から診察を行い、日常生活のアドバイスや指導もしてくれます。乾癬は完治することが難しく、長く付き合っていかなければいけない病気です。だからこそ、病院はしっかりと選ぶ方がいいでしょう。基本的に皮膚科は、病院による規模の違いがあまりないので、病院選びというよりも乾癬に詳しいドクターがいるか、ナローバンドなどの設備が充実しているか、悪化した場合に入院することができるかといったことをしっかりと調べた上で決めると良いでしょう。


5. 乾癬の原因って?

医学的に乾癬の発症原因は今のところはっきりと分かっていませんが、乾癬の発症に関係していると思われる要因はいくつか明らかになってきています。まず、真っ先にあげられる発症原因が遺伝的要因です。両親や祖父母など、家族の中に乾癬の症状がある人がいた場合には、遺伝的要素により、乾癬を発症する可能性が高くなるといわれています。つまり、乾癬になりやすい体質が遺伝している場合があるということです。乾癬の発症には遺伝的な要因が強いと言われていますが、遺伝にプラスしてライフスタイルによっても大きく変わってくるのではないかと考えられています。日本では、30年くらい前までほとんど乾癬患者がいなかったのに対して、欧米では昔から乾癬患者が多く存在していました。ファーストフードのようなカロリーの高い食事の摂取や野菜不足などの食生活の欧米化も乾癬の発症に関係しているといわれています。乾癬患者の中には、肥満の人が多いという事実もあるため、最近よく耳にするメタボリックシンドロームなどの生活習慣病を持つ人は、乾癬にもなりやすいと考えられているのです。生活習慣の乱れが乾癬発症の可能性を高くしてしまうということになります。食生活の他にも、喫煙や過度のアルコール摂取など、健康に悪影響を及ぼす生活習慣にも注意が必要でしょう。また、過度のストレスや風邪などの感染症、薬剤などの外的因子も乾癬の発症や悪化に影響するそうですよ。それに、内的因子としては、肝臓病や糖尿病などからの発症の可能性も否定できません。このように、日常生活の中にも乾癬発症の要因は多く存在しています。遺伝だけを原因とせずに、日常生活を見直してみることで、乾癬の緩和に繋がるかもしれません。


6. 乾癬を塗り薬で治療する?

乾癬は一般的に、塗り薬を使って治療をします。乾癬には現在、これといった治療方法がなく、完治することは難しいのですが、塗り薬で症状を良くすることが可能になります。塗り薬は副作用が少なく、身体への負担も少ないことから、乾癬の最初の治療は、まず塗り薬を使った治療を行うのです。乾癬治療に用いられる塗り薬には、ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬などがあります。ステロイド外用薬は、白血球の働きや血管の拡張を抑えるなどの効果から炎症を抑える薬として使用されています。また、即効性が高く、短時間で効果を実感することができます。ステロイド外用薬には多くの種類があり、薬の効果が5段階に分けられていて、乾癬の症状によって薬の強さを変えて治療することが可能になります。一般的には軟膏を使用しますが、クリームやローションタイプのものもあり、症状に合わせた形状で使用することができるのです。例えば、頭皮などに乾癬が発症した場合は、ローションタイプを使用して治療することも多いでしょう。最近、乾癬治療の効果を高めるために開発されたビタミンD3外用薬には、表皮の異常な増殖を抑える効果や皮膚の免疫反応をコントロールする効果が期待できます。ただ、ビタミンD3外用薬は、刺激を感じたり、発赤などの症状が皮膚に表れる場合もあります。また、のどの渇き、脱力感、食欲不振などの副作用が起きる可能性もあるようです。それに、ビタミンD3外用薬には即効性がなく、使用し始めてから効果を実感するまでに1〜2ヶ月かかることも少なくありません。塗り薬にて治療を行う場合には、自分の判断で使用を中止したり、塗る頻度を増やしたりすると、症状の悪化や思わぬ副作用が出たりすることがあります。一日の塗布回数や量は、医師の指示に従って正しく使用しましょう。


パワーアップして豊かな人生へ戻る