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学習障害の治療法

1. 学習障害と知的障害との違いとは?

学習障害とは、発達障害の中の一つの障害であり、部分的な機能のみが問題とされる障害になります。学習障害というだけあって、学習面の障害である聞く、話す、書く、計算する、読むなどのどれかを行うことが困難な状態をいいます。聞く、話す、書く、計算する、読むの中で、限定的にできない部分がありながらも、知的発達が遅れているわけではないのが特徴です。知的障害には当てはまらないけれど、特定の分野において困難を伴うのが学習障害であるといえます。学習面だけではなく、生活していく上で必要な運動動作や対人関係なども上手くできない場合もあります。学習障害の原因は、はっきりと解明されていませんが、脳の中枢神経に何らかの機能障害があるのではないかといわれています。一方、知的障害は、知能の発達が遅滞した状態で留まっている状態のことをいい、記憶、知覚、運動、理解、思考、判断などの認知能力が遅滞している状態の障害です。知的障害があると、日常生活での物事の判断や適切な行動を自分で行うことができません。知能検査による知能指数が70以下の場合が知的障害とされ、様々な援助の対象になります。知能障害は、生まれた時や乳幼児の時の脳の発達障害、脳の病気・損傷で発達が妨げられることで起こると言われており、ほとんどの場合は十八歳未満で生じます。他にも、虐待などで知的発達に不適切な環境におかれている場合にも、知的障害になりやすくなります。染色体異常によるダウン症も、知的障害の一種です。


2. 学習障害の治療法とは?

学習障害は、まだ医学的に解明されていないため、医学的治療法は今のところないのが現状です。しかしながら、周囲の人たちが学習障害に対して理解を深め、導いていくことで改善される場合があります。学習障害といっても様々なタイプがあるため、それぞれの障害に合わせた環境を作り、支援してあげることが大切です。例えば、運動するのが困難な人の場合には、ラジオ体操などの簡単な運動を一緒に行って教えてあげる、話すことが困難な場合には、否定することなく言葉をつけたしてあげる、聞くことが苦手な場合には、近くで話したり、絵や写真を使って話してあげるなど、苦しみを理解し、ストレスを感じさせないように教えてあげます。日本では、まだ学習障害の認知度が高くなく、周囲の対応は遅れています。だからこそ、学習障害をもつ人には、愛情をもって接することが大切になります。特に、家族の理解と支援が重要で、障害があるからといって甘やすのではなく、障害があるからこそ問題を放置せずに一緒になって、考える必要があります。学習障害のある人は、認めてあげること、それぞれのペースで勉強させてあげること、必要な環境を作ってあげることが大切です。学習障害の治療は、教育面での指導が主になりますが、学習能力を高める効果はほとんど期待できないものの、注意力や集中力を高めることができる薬物療法もあります。また、間違った対応方法や知らない対応方法を普段の生活の中で少しずつ修正して行く行動療法、カウンセラーや医師、または、家族や友人との会話の中から問題点を見つけていく心理療法などもあるのです。


3. 乳児期の学習障害とは?

学習障害であるかどうかの判断基準として、子供の成長過程には発見のためのポイントがあります。子供と十分なコミュニケーションをとって、わずかな兆候にも気づいてあげられる環境を作るように心がけましょう。乳児期の判断ポイントとして挙げられるのが、おとなしくて手がかからない、かんしゃくを起こしたり、なかなか眠らない、座る立つ歩くなどの発達が人より遅い、言葉の遅れがある、視線を合わせなかったり、触ると嫌がる、コミュニケーションを拒絶するなどです。これに当てはまるから学習障害であるとは安易に言えませんが、普段から気をつけて子供を見ている必要があります。乳児期の成長には個人差があるので、多少発達の遅れが見られても気にとめない親が多く、学習障害に気づかない場合がほとんどです。乳児期は、母親と子供だけですごす時間が多いので、なかなか他の子供との比較ができず、ますます学習障害の発見が遅れてしまいます。成長の全てが人と同じであるはずはありませんが、違う視点から見てあげることで気づけることも多いと思います。少しでも気になる症状があったら、父親や祖父母など、身近な人でも全然構わないので、母親とは違う目線で子供を見ることができる人に相談してみるのも一つの手段です。乳児期の学習障害の判断は、非常に難しいです。早期に発見できることは素晴らしいことですが、自己判断で決め付けずに、心配な時は専門医に相談し、意見を取り入れることが大切でしょう。


4. 幼児期の学習障害とは?

学習障害は、行動や発達の遅れが目立ち始める三歳頃に発見されることが多くなります。幼児期になると、他の子供と遊ばせる機会が増え、客観的な視点に置かれることで学習障害に気づきやすくなるのです。幼児期の学習障害の症状には、物事に集中できず、落ち着きが無い、人の話をきかずに、ボーッとしている、母親がいないとパニックになるなどの感情に関する症状や同じものばかりで遊ぶ、手先が不器用などの行動面での症状、言語面では言葉の発達が遅く、単語の数が増えない、話を聞き返してくるなどといった症状が見られます。また、順調に発達していたのに、三歳頃になると言葉の発達が遅くなり、会話が上手くできず、身振り手振りで自分の意思を伝えようとする場合などもあるでしょう。他にも、上手く歩くことができず、よく転んだり、じっとしていられないなどの症状もあります。保育園や幼稚園に通い出すことで、先生方により学習障害を指摘される場合もあるようです。学習障害を持つ子供は、集団生活に馴染むことができず、自分勝手に行動してしまうことが多いものです。他人からの指摘に気を悪くする親もいますが、客観的な視点は大切でしょう。幼児期には、学習障害でなくてもこのような症状が出ることがありますから、安易に学習障害であると判断することはできません。幼児期の学習障害の判断は難しいため、専門家を受診して判断を仰いでください。自治体の三歳健診などでは、身体の成長以外にも発達障害の早期発見のための内容も整っています。地域によっては、各専門の相談機関も設けられているでしょう。子供は親の心を敏感に読み取ります。不安に思うことなく一緒に少しずつ成長していけるように、配慮をしてあげてくださいね。


5. 小中学生の学習障害とは?

小中学生になると、子供が生活する場所が家庭から学校へと変化します。保育園や幼稚園でも友達や先生との関わりがありましたが、学校に行くことで人間関係はさらに広がるとともに、校舎そのものも大きくなります。また、学校では時間割などの決まりごとが数多くあり、やらなければいけないことがたくさん出てきます。そんな中、学習障害の子供は授業中にじっとイスに座っていることができなかったり、着替えや給食を食べるのが遅い、整理整頓ができない、先生の指示に従うことができないなどの問題が見られるようになります。他にも、悪ふざけばかりしたり、友達に暴力を振るってしまうなどのトラブルを起こす子供も少なくありません。学習面では、日時や時間を理解できなかったり、文章をスムーズに読めない、計算ができないなど様々な問題が見受けられます。決まりごとが数多くあることで、小中学生になると、他の生徒との比較によって学習障害が目立ちやすくなります。子供の生育環境を整えていくためには、家族や周りの人たちの理解が必要です。周囲の人たちが学習障害のことを理解してあげることが大切になります。親は、学習障害の改善の訓練をメインにするのではなく、子供との心の繋がりを大切にした方がいいでしょう。小中学生の学習障害は、家族の協力だけでなく、専門医を始め、学校の先生とも連携をとって、子供に働きかけていくことが大切です。多動だったり、情緒不安定の場合には、児童精神科医によって薬物療法を行う場合もあります。


6. 大人になってからの学習障害とは?

学習障害は子どもの障害と思われがちですが、最近は大人の人でも学習障害の診断を受ける人が増えています。大人になってから学習障害になった場合と、子どもの頃から学習障害だったけど気づかずに成長し、大人になって初めて障害を自覚する場合があります。大人になってからの学習障害は、自身で障害を認めることが難しいため、子どもの学習障害よりみつけるのが困難になるでしょう。日常生活を送るのが困難ならば、障害を受け入れ、専門家に相談する勇気を持つことも必要になります。大人の学習障害は、社会に出るようになっても、「なかなか仕事を覚えることができない」、「同じことで何度も失敗してしまう」、「複数の作業を同時に進行することができない」、「真剣に仕事に取り組んでもなかなか思うようにいかない」、「その場の雰囲気をつかむことができず、上手く人と付き合えない」、「コミュニケーションがスムーズに取れない」、「自分の意思を上手く伝えられない」などのように、自立をするにあたり上手くいかず、自信をなくしてしまうようなことに多く遭遇します。その結果、対人恐怖症や不眠症などを引き起こしてしまうことも多く見受けられます。学習障害を持った人の中でも、自分の個性に合った仕事を見つけて成功している人も数多くいますが、やはり周囲の理解を得ていなければ、なかなか難しいのが現状です。大人になると、親との関係も難しくなります。あまり過保護にしすぎるのも、逆効果になりかねません。普段は遠くから支えてあげ、助けがいるときには協力してあげると良いでしょう。


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