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大腸ポリープと大腸がん【種類・治療】

1. 痔だと間違えやすい病気って?

もともと痔を患っている人は、おしりから出血があったり、違和感があったりしても、いつもの症状だと思い込み、そのまま放置するパターンが多いと思います。けれど、痔だと間違えやすい病気は世の中にたくさんあります。例えば、大腸がんや直腸がん、肛門管がん、潰瘍性大腸炎、直腸炎、直腸脱、大腸ポリープ、レクシトール、クローン病、膿皮症、皮膚びらんなどです。それ以外にも、様々な病気が考えられます。直腸がんは、直腸の粘膜に出来る悪性の腫瘍で、最近増えているがんのひとつです。特に、40代から増加傾向にあり、一般的に男性の方がかかりやすい病気と言われています。おしりからの出血を痔と間違えて、直腸がんの発見が遅れる場合がとても多いので気をつけましょう。肛門がんは、直腸と肛門の境目にある歯状線より下、肛門の部分に出来るがんで、あまり多い病気ではありません。しかし、症状が出血やおしりの痛みといった痔の症状ととても良く似ているために、いぼ痔や肛門ポリープと間違われやすい病気のひとつになっています。放っておくと、直腸がんを併発する可能性もあるので注意するようにしてください。このように、痔ではなかったとしても、早期発見出来れば重大な病気には発展しないケースが多く見られます。あなたの健康を守るためにも、おしりから出血があったり、何か違和感があったりする場合には、どうせ痔だと自己判断しないで早めに医療機関を受診することが大切です。


2. 大腸ポリープの種類とは?

「ポリープ」という言葉は良く耳にすることと思いますが、ポリープとは胃や腸などの内壁に出来たいぼ状の腫瘍の総称です。その中で、大腸ポリープとは、大腸の粘膜に出来たポリープのことを指します。ポリープが出来ている場所によって、「直腸ポリープ」、「S状結腸ポリープ」、「下行結腸ポリープ」、「横行結腸ポリープ」、「上行結腸ポリープ」と呼ばれています。40代から増え始め、年齢を重ねるごとに出来やすくなるとも言われていて、男性に多く見られる症状です。大腸ポリープは大きく分けて、そのまま放置しておいても大丈夫な良性のものと、がん化する可能性のある腫瘍とに分けられます。良性のものには、炎症性のポリープや過形成によるポリープがあり、どちらも正常な細胞がイボ状になったもので、年齢を重ねていけば自然に見られる症状ですので、そのまま放置しておいても心配ありません。腫瘍は、悪性の腫瘍と良性の腫瘍とに分けられています。悪性の腫瘍と言われているのがいわゆる「がん」ですが、このポリープ状の形をしている場合にはまだ早期のがんだと言ってもいいでしょう。進行したがんになると、既にイボのような突起ではなくなっていて、ポリープとは呼ばれなくなっています。また、良性の腫瘍は「線種」と言い、大腸ポリープの80%はこの線種だと言われています。そのために、大腸ポリープというとこの線種を指す場合が多いようです。S状結腸や直腸で出来やすく、多くの大腸がんは線種から発生すると考えられています。


3. 大腸ポリープの治療法とは?

大腸ポリープに多く見られる「線種」は癌が発生する可能性が高いため、一般的には切除するケースが多いようです。けれど、ポリープの全てが切除対象というわけではなく、内視鏡を使って診断した結果、経過観察となるケースも少なくありません。もし、切除対象となった場合には、現在ではそのほとんどが内視鏡によって行われていて、高周波電流を使ってポリープを焼き切る方法を採用しています。その切除方法もポリープの形や大きさによって、「ホットバイオプシー」、「スネアポリペクトミー」、「内視鏡的粘膜切除術(EMR)」に分けられていて、どれも肛門から内視鏡を大腸内に挿入して行う治療法です。ホットバイオプシーは、短時間で切除出来る治療法で、小さなポリープがたくさんある場合に使われます。スネアポリペクトミーは、茎を持つような形をしたポリープの場合に使われるでしょう。内視鏡的粘膜切除術は、平坦な形をしたポリープや、やや大きめのポリープなどの場合に使われることが多いようです。この内視鏡的粘膜切除術は、現在、最も主流となっている治療法で、今までは難しかった様々な形をしたポリープも安全に切除することが出来ます。また、大腸の粘膜の下層にまで達しているがんの場合や、ポリープが巨大過ぎて内視鏡的切除が技術的に難しい場合には、外科的手術方法が必要になる場合があります。切除したポリープの端を病理組織学的診断によって調べ、良性と診断された場合に大腸ポリープの治療は終了するのです。


4. 大腸がんの症状とは?

大腸がんの場合もその他のがんと同じように、初期の段階ではほとんどその症状を自覚出来ないケースが多いようです。それでも、一般的には、大腸がんの症状は便に現れますので、次のような症状が現れ始めたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。 ・便に鮮血、または、黒色の血液が混じる ・普段から下痢をしやすくなった ・残便感がある ・便が細くなるなどの排便の異常 ・常に下痢と便秘を繰り返す ・おなかが張るような感じがする ・腹痛がよく起こる ・痛みを伴うようなしこりがある この中でも、便に血が混じるような症状が頻繁に現れるようであれば、注意が必要です。これは、大腸がんの原因の多くはポリープによるものなのですが、そのポリープから出血することで便に血が混じるようになるのです。血が混じることによって便が固くなり、便秘にもなりやすくなります。さらに、便が溜まり過ぎると、今度はおなかをこわして下痢になりやすくなるでしょう。これが、下痢と便秘を繰り返す原因になっているのです。便に血が混じると、どうしても痔と間違うケースが多いのですが、がんによる血便は痔のような肛門付近の痛みがなく、暗赤色の血液が混じる場合や、時には黒い血の塊が出たりするのが特徴です。他にも、腸の内腔が狭くなることが原因で頻繁におなかが痛くなったり、おなかが張るような感じになったりする場合にも、大腸がんの初期症状である可能性が考えられます。大腸がんは非常に気付きにくいがんのひとつですので、早期発見出来るかが重要なポイントとなります。


5. 大腸がんの種類とは?

大腸がんは、腫瘍の出来た場所によって大きく「結腸がん」と「直腸がん」の2つに分けることができ、どちらも腸の粘膜から発生する悪性の腫瘍です。結腸がんは、盲腸からS状結腸の間にがんの腫瘍が出来ることで、最も多く出来る場所は直腸に近いS状結腸でしょう。初期症状としては、便に血が筋状に付いたり、黒っぽい血が混じった便が出たりします。また、腫瘍によって直腸の幅が狭くなるので、おなかが痛くなったり、肛門付近やお尻が痛くなったりすることが多いです。このような腸の表面の粘膜内、または、粘膜下層にがん細胞がある段階を「早期結腸がん」と言い、がんが進行して筋層以下にまでがん細胞が進んでいるものを「進行結腸がん」と言います。直腸がんは、肛門に近い場所の肛門からS字結腸の間にがんの腫瘍が出来ることで、肛門から近い場所にあるために触診によって簡単に検査することが出来ます。初期症状としては、黒っぽい血が混じった便が出たり、血液の他に腸の粘膜が出てしまうこともあるでしょう。それに、進行した直腸がんの場合には、便がとても臭くなるのが特徴です。以前は、大腸がんと言えば、直腸がんが多かったのですが、日本の食生活が欧米化しているのに伴い、日本でも欧米人の様に結腸がんを発症するケースが年々増えて来ています。昔のように植物繊維を多く摂取し、動物性脂肪を減らすような食生活を心掛けることが大腸がんの予防には重要と言えるでしょう。


6. 大腸がんのステージと治療法とは?

大腸がんの進行は、腸の内側の粘膜から始まって、次第に腸の外側の深部に向かって進んで行きます。大腸がんのステージとは、症状の進行度を表している病期で、0期から4期にまで分類されていて、数字が小さいものが初期段階、数字が大きくなるほど進行段階にあると言えるのです。まず、「ステージ0」は、がんが粘膜に留まっている早期がんを指します。このステージ0では、内視鏡的治療や手術が行われます。「ステージ1」は、がんが大腸壁に留まっている段階です。「ステージ2」は、がんが大腸壁を越えてはいても、付近の臓器にまで影響を与えていない段階を指します。「ステージ3」は、がんがリンパ節にまで転移している段階です。このステージ1〜3では、手術を中心とした治療法が一般的に適用されます。最後に、「ステージ4」は、腹膜や肺、肝臓などの他の臓器への遠隔転移が見られる段階です。このステージ4では、転移したがんを手術するケースもありますが、多くの場合は化学療法や放射線の治療方法が適用されます。大腸がんの診断の際には、このステージ分けを正しく判断することがとても重要となってくるでしょう。それは、ステージによって治療法の選択が異なることもありますが、今後の生存率の算出にも大きく関わってくるからです。大腸がんの生存率は、ステージ3なら5年生存率が70%ほどあるのに対して、ステージ4では10%にまで低下してしまいます。このように、ステージの判定が大腸がんの完治の見込みにも参考にされているのです。


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