癌についての解説です。
パワーアップして豊かな人生 > 大腸癌の症状と治療
一言で大腸癌と言っても、大腸癌の種類は多種類にわたります。大腸癌は、癌が発生した部位が直腸であれば直腸癌、S字結腸だったらS字結腸癌というように、部位によって名称が変わってきます。直腸癌やS字結腸癌は大腸癌の中でも多いといわれていますが、他にも、大腸癌の種類には、盲腸癌や上行結腸癌、横行結腸癌や下行結腸癌などもあります。また、大腸癌は癌細胞の組織や癌の形状によっても、種類が分けられています。癌細胞の組織には、腺癌と呼ばれるものがあり、これは癌細胞が腺腔を形成しているものです。癌の組織には、癌細胞が扁平化している扁平上皮癌、腺扁平上皮癌があって、全部で三種類になります。さらに、大腸癌は、癌の形状によっても種類が分けられているのです。癌となる腫瘍にはそれぞれの形状があり、盛り上がりだけで潰瘍のない1型と呼ばれるものや潰瘍があっても範囲が限定的な2型と呼ばれるもの、潰瘍が崩れて範囲が広がっていく3型と呼ばれるもの、表面に癌ができずに進行していく4型と呼ばれるものがあります。このように大腸癌は部位による種類だけでも6種類、組織による種類だけで3種類、さらに、形状によって分けられる種類が4種類あるわけです。これらを組み合わせで考えると、何通りもの種類になってしまいますね。つまり、大腸癌は大腸癌でもこの組み合わせ次第によっては、比較的治療が容易だったり、逆に治療が困難だったりします。治療方法が異なることがあるのはもちろん、治療後の後遺症なども変わってくるでしょう。
風邪を引いた時にも、引き始めには寒気がしたり、くしゃみが出たりという初期症状があるように、大腸癌でも病気が発症すると何らかの初期症状がみられることもあるようです。大腸癌の初期症状で最も一般的なものは、血便です。血便は便に血が混じることで、体内で時間が経ってしまっていると黒っぽい血便が出たり、新しければ鮮血のように真っ赤な血便が出ることもあります。血便は大腸癌の初期の症状で多くみられるのですが、血便と痔の出血を間違えてしまうこともあるといわれていますので、血便時には、自己判断をしないように気をつけなくてはいけないでしょう。血便以外にも、大腸癌の初期症状としては、便秘や下痢なども考えられます。便秘や下痢は普段の生活の中でも体質により頻繁に起こる人もいるかもしれません。しかし、大腸癌での便秘や下痢は継続することが多く、また、便が細くなることもあるといわれています。普段と違ったり、継続する便秘や下痢の場合には、大腸癌の初期の症状という可能性もあるので、注意が必要だといえるのではないでしょうか。大腸癌の初期の症状としては、血便や便秘、下痢などの症状が主にあるといわれていますが、実際には初期の症状が現れずに進行してから、貧血や腹部のしこりなどで癌に気付くことも多いようです。そのため、癌の早期発見のためには、定期的に健康診断を受けると共に、小さな異変でも自己判断しないで病院での検査を受けるようにした方がいいでしょう。
大腸癌の検査方法で一般的なものは、便潜血検査です。便潜血検査では、大便に血液の混入があるかを調べます。大腸癌の場合には、癌から出血するため、この便潜血検査を用いることで癌を発見することができるといわれています。しかし、便潜血検査では、痔による出血でも陽性が出てしまったり、大腸癌自体が必ずしも出血をするというわけでもないため、精度の高い検査だということはできません。ただ、体の異常を発見するという意味では有効な検査だといえるでしょう。さらに詳しく大腸癌の検査をする場合には、大腸内視鏡検査や超音波検査、注腸造影検査などの検査を行います。大腸内視鏡検査は、ファイバースコープを使って大腸の内部を直接診ることのできる精度の高い検査となっており、内視鏡検査により病変が見つかった場合には、検査時に組織を採取したり、ポリープを切除することも可能となっています。他にも、大腸癌検査には注腸造影検査があり、こちらはバリウムを飲み、X線撮影を用いて大腸がんを見つける検査です。小さな大腸癌でも見つかりやすく精度は高いものの、検査時には下剤を飲んだりバリウムを飲んだりする必要があり、患者への負担が大きい検査でしょう。注腸造影検査よりも負担の少ない検査としては、超音波検査があります。この検査は、超音波診断装置を利用して腸の状態や転移の状態を調べるもので、MRI検査やCT検査などの他の画像診断と併用して検査することが多いといわれています。
大腸癌の進行速度は、0期〜4期というステージで表されます。大腸癌の進行速度を表わすこの5期にわたるステージは、それぞれ病状の目安があります。0期では、癌がまだ粘膜内に留まっている状態であることを示し、早期発見の段階だと考えることができます。0期で大腸癌を発見できれば、まだごく初期段階ですから、内視鏡などによる切除で転移もなく完治することが可能になるでしょう。ステージ1期では、病巣となる癌が大腸壁に留まっている状態であることを示し、2期では隣接臓器に転移こそしていないものの、癌が大腸壁を超えて進行している状態を示しています。大腸癌のリンパ節への転移が見られるようになると3期ステージです。3期ステージでは、転移の場所や個数によって、ステージ3aや、ステージ3bなど、細かく分類されています。ステージ最終の4期では、リンパ節を始めとして、腹膜や肺などの大腸から遠い臓器にも多臓器転移をしている状態であると考えられ、最も癌が進行していることを示します。4期になってしまうと、病気の予後も不良であるといわれており、治療がとても困難になるでしょう。大腸癌の進行速度を表すステージは、生存率とも深く関係しています。ステージが進むにつれて、生存率も下がってしまうのです。また、患者自身が自分の大腸癌の進行状況を知る目安にもなりますね。進行速度とステージの関係を理解しておくと、大腸癌を患った時に病状を把握しやすいといえます。
大腸癌の薬物治療方法は、抗がん剤や化学物質を使った治療になります。大腸癌は基本的に手術で切除することが多いのですが、手術では取りきれなかった癌細胞がある場合や再発を防いだり、再発を遅らせるために補助的に薬物治療を行うことが多いです。また、再発時や手術ができない場所であったり、大きさにより手術ができない場合などには、癌細胞の成長や増殖を抑えるために薬物治療を行うこともあるでしょう。さらに、手術を行うため、事前に癌の勢いを弱めたり、小さくするために術前に薬物治療を行うこともあるようです。大腸癌の薬物治療方法としては、点滴で静脈内に抗がん剤などの薬剤を注入して血液に乗せて全身に薬剤効果を広げる方法や口から服用して全身に効果を行きわたらせる方法が用いられます。大腸癌の薬物治療で使用される薬剤は、抗がん剤が主となり、癌細胞の代謝をシャットアウトして癌細胞を死滅させる働きを持つ代謝拮抗剤や癌細胞の遺伝子に働きかけて癌細胞の成長を阻止するプラチナ製剤などを利用することが多いでしょう。薬剤の種類は複数あり、一種類だけを使用する場合もあれば、複数の薬を同時に併用してより高い効果を求める場合もあり、それぞれの病状にあった組み合わせで薬物療法を行います。近年、大腸癌における薬物治療方法は進化を遂げており、より効果的で副作用の少ない薬が開発されているといわれています。
大腸癌の放射線治療には、二つの治療方法があることをご存知ですか?まず一つめは、手術前の用意として、癌細胞を少しでも小さくする目的で行う放射線治療です。これを「術前化学放射線療法」と呼び、放射線治療だけでなく、抗がん剤などと併用して、手術に備えて癌の勢いを抑えることもあるようです。手術の補助的な役割をする放射線治療は、一ヶ月程かけて高エネルギーX線を体外から照射するといわれています。二つめの治療方法としては、大腸癌が進行してしまい、手術による切除ができなくなってしまっている場合に用いる放射線治療です。大腸癌の摘出手術ができないために、治療目的ではなく少しでも痛みを和らげたり、延命させることに重点をおいた放射線治療で、「緩和的放射線治療」と呼ばれています。緩和的放射線治療は、二週間から四週間程の治療を行うことが多いでしょう。進行してしまった大腸癌によって、骨や脳への転移が認められる場合にも効果が高い治療方法です。放射線治療と簡単にいっても、実際には、副作用を伴う大変な治療になります。放射線治療は照射量や治療期間などが個々に違うため、副作用の症状にも個人差がありますが、ほとんどの人は下痢や排便痛など腸に関わる副作用が現れることが多いです。これは放射線治療で腹部や骨盤内に放射線を照射することで起こる症状だと考えられます。放射線治療の副作用としては、他にも、全身倦怠感や嘔吐、腸炎や皮膚炎、食欲低下や白血球減少などの症状も現れることがあるようです。