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胃がんの薬物治療と手術

1. 胃がんのステージって何?

胃がんに限らず、がんには「ステージ」というものがあります。ステージは、がんの症状の進行具合を示していて、1〜4のステージに分けられています。そのがんの進行具合がどの程度なのか、転移しているのかによって、ステージが決められているのです。そのステージごとに治療方針が変わってきますから、どのステージなのかを知ることで、今置かれている状況を理解することができるでしょう。それでは、それぞれのステージについて簡単に説明していきます。まず、ステージ1。この段階では、まだ自覚症状がありません。粘膜の下層まででがんが留まり、がんが広がっていなければ、早期がんと診断され、高周波電波によってがんを切除することもできます。ステージ2では、筋層や漿膜下層(しょうまくかそう)までがんが広がっている確率が高く、このステージになると進行性がんと診断されます。胃がんの手術というと、開腹手術をイメージする方が多いと思いますが、このステージの胃がんの手術では最も一般的な手術方法です。完全にがん部分を手術で取り除くことができれば、根治することも可能でしょう。ただ、患者さんが高齢者だったりすると、このステージでも手術は行わず、化学療法を用いることもあります。手術で胃を切除するため、普通の生活に戻るまでに時間がかかってしまいますし、体にかかる負担も大きいのです。ステージ3までくると、胃の周辺の臓器にまでがんが転移しているケースが多いでしょう。胃以外の臓器を広範囲にわたって切除しなくてはいけないかもしれませんし、手術を行う前に抗がん剤を使って、ある程度がん部分を小さくしてから手術をするなんてこともあります。ステージ4はリンパ節に転移している可能性が非常に高く手術も行えない状況で、現状を維持していくしかないケースが多いです。ステージが進んでいたからといって、諦めてはいけません。胃がんのステージは、あくまでも適正な治療などを行っていくための目安だと考えてください。


2. 胃がんは転移する確率が高い?

やはり、胃がんと聞くと、気になるのが転移ですよね。がんの症状や進行状況によって、転移の確率が高くなっていきます。これは胃がんに限らず、他のがんでも同じことがいえるでしょう。早期がんで早い段階で手術や治療を行っていれば、転移の確率も再発の確率も低くなりますが、がんの発見が遅れれば遅れるほど、転移のリスクが増えてしまうものです。あまりがんが深い部分にまで達していない場合でも、リンパ節に転移してしまっていると、体の色々な部分に転移している確率が高くなってしまいます。胃がんが粘膜内で留まっている場合であれば、転移の確率はとても低く、リンパ節へ転移する確率は約3.3%です。これが粘膜下層までがんが達している場合になると、リンパ節に転移する確率がグンと上がり、約17.6%になります。粘膜内と粘膜下層部分の違いだけで、リンパ節への転移率が5倍以上も違ってくるのです。こういったことを考えても、やはり、早期発見することが大事だと思い知らされますよね。それでも、粘膜下層部分でがんの進行が止まれば良いのですが、もし、胃の周辺の臓器にまでがんが達してしまっていると、リンパ節への転移率が約89.7%になってしまいます。ここまで進行してしまった場合には、5年生存率も一気に下がってしまい、約23.9%です。さらに、がんが進行しないと症状が現れないといわれているスキルス性のがんの場合は、発見が遅れるため、ほとんどの患者さんに他の部位への転移がみられるでしょう。


3. 胃がんにならないための食事って?

胃がんとなる原因は生活習慣など様々あげられますが、では、胃がんにならないような食事はどのようなものなのでしょうか?まず、一番に喫煙や飲酒が胃がんになる原因の一つだといわれています。アルコール自体に発がん性はないのですが、アルコールで刺激を受けた胃に発がん性のあるタバコが作用すると、胃に悪影響を与えてしまうのです。普段からタバコを吸う本数が多い方は、まずは少しずつ吸う本数を減らしていき、アルコールの摂取も急に減らすのではなく、除々に減らしていくと良いでしょう。やはり、胃の粘膜に負担をかけると胃がんの原因ともなるので、塩分の多い食事は避けるようにします。カップラーメンなどのインスタント食品やコンビニ弁当、レトルト食品はなるべく控えるようにしてください。塩分だけでなく、他にも気にしていただきたいこととしては、代謝を低下させるような冷たい食べ物なども控えた方がいいです。例えば、野菜であれば、ナスやトマトなどの水分量が多い野菜が体を冷やします。もちろん、野菜は体にいい食べ物ですし、これらを全く食べてはいけないというわけではなく、食べ過ぎに注意してくださいということです。逆に、積極的に摂取した方がいい食材としては、ビタミンEを多く含む落花生や胚芽米、ビタミンAを多く含むカボチャやウナギなどです。ビタミンAやEは、がんの発生を抑制する作用があるといわれています。血液循環やリンパの循環を良くしてくれる作用を持っているレンコンやごぼう、ニンジン、蕎麦、黒胡麻なども、胃がんを予防するために良い食材でしょう。


4. 胃がんになった時の余命、生存率ってどれぐらい?

現代のストレス社会において、胃がんを発症する方の割合は、年々増え続けています。ただ、発症率は高くなっていますが、それに伴って胃がんの治療技術も向上しているので、根治できる確率も高くなってきているようです。とはいえ、胃がんと聞くと、やはり、生存率や余命が気になりますよね。生存率や余命を決めるのにとても深く関係しているのが、その胃がんの進行具合です。がんには、1〜4までのステージがあり、ステージごとに症状や治療方法が変わってきます。そして、余命や生存率もステージごとに算出できるのです。他にも、大まかな生存率の目安として、「5年生存率」というものもあります。5年生存率は、がんだと診断されてから、5年後までにどのくらいの確率で生存しているかの割合です。つまり、5年生存率が低ければ低いほど、亡くなっている可能性が高いということになります。ちなみに、胃がん全体の5年生存率は約70%ですが、ステージ4になると5年生存率は約10%です。ただ、5年生存率が低いからといって諦める必要は全くありません。余命数ヶ月と診断されていたにも関わらず、胃がんを根治したという例もあります。ステージや5年生存率は、あくまでも目安でしかないのです。がんの進行状況は人それぞれ違いますし、治療方法との相性にも個人差があります。抗がん剤との相性がとても良かったり、治療にあたってくれた医師が名医だったりすれば、5年生存率も上がるでしょう。もちろん、本人の意思や努力も大切です。胃がんだと診断されたら、主治医とよく話し合って、自分の胃がんの状態をしっかり理解した上で、治療方針などを検討しましょう。自分にとって納得のいく治療が受けられるように、病院や医師を変えてみるのもいいかもしれません。


5. 胃がんの薬物治療方法とは?

手術では完全に取り切ることができなかったがんがある場合や手術後にがんが再発してしまった場合、手術による治療が難しいと判断された場合に薬物治療が行われます。この時、使用される薬がいわゆる「抗がん剤」です。抗がん剤は治療のためだけでなく、再発を予防するためにも使用されています。胃がんの種類やタイプによって、効きやすい薬や効きにくい薬があります。がんを発症し、薬物治療を行っていき、延命が期待できる確率は、胃がんでは30〜50%といわれています。現在、胃がんの薬物治療で使用されている薬として代表的なのは、「テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(TS−1)」や「シスプラチン」といった薬です。ただ、胃がんの進行具合によっても、薬物治療に使う薬は変わってきます。それに、副作用を抑えるためやより高い効果を得るために、様々な組み合わせで処方されることも多いでしょう。いずれにしても、抗がん剤はその効果が高い分、体にかける負担も大きくなります。そのため、薬物治療を行う際には休薬期間が必要です。一定の期間、投薬による胃がん治療を行ったら、しばらく投薬を中止して、抗がん剤でダメージを受けて弱ってしまった細胞を元の状態に戻します。抗がん剤といえば、副作用があるというイメージを持つ方も多いくらい副作用が起きやすいのです。近年、できるだけ副作用を避けて胃がんの薬物療法を行いたいと望む方が選択することが多い治療法が免疫療法です。これは免疫力を高めることで胃がんを治すことを試みる方法なのですが、副作用は確かに少ないものの、はっきりとした効果は実証されていません。


6. 胃がんの手術とは?

胃がんだと診断された時には、今現在、自分がどのステージに位置しているのか理解することがとても重要です。どのステージなのかによって、胃がんの進行具合が変わってくるので、手術の方法や切除する範囲なども異なります。胃がんでは、手術で病巣部分や転移部分を切除してしまうことが、確実性の高い治療方法になります。もちろん、早期発見されて、がんが小さければ小さいほど、内視鏡などを使って簡単に切除することができるでしょう。しかし、がん細胞があちこちに散らばってしまっている場合もあり、この場合は内視鏡で切除するのはとても難しいといわれています。切除する範囲も、がんの進行具合によって変わってきます。胃の上辺りから真ん中くらいにがんの病巣がある場合には、胃を全摘出することが多いです。その場合には、食道と小腸を繋ぎ合わせるのですが、胃の全摘出手術を行うと、約5〜6週間ほどの入院をしなくてはなりません。胃を全摘出しても、機能的に問題はないものの、手術後の体の負担が大きくなるでしょう。できれば、そこまで胃がんが進行してしまう前に治療を受けたいものですね。また、手術でも病巣を全て取り切ることができない場合には、抗がん剤を併用して治療を行っていくということもあります。ただ、やはり、胃がんの場合は手術を行って病巣部分を完全に取り除かない限り、根治するのは難しいといわれています。つまり、手術でも病巣部分を完全に取り除けないということは、胃がんが転移してしまう可能性が高いということになるでしょう。


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